マーケター必読!『ビジネスの結果が変わるN1分析』を読んだ感想

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今回は、あの様々なマーケティング本を出版されている、有名マーケター「西口一希」さんの著書「ビジネスの結果が変わるN1分析 実在する1人の顧客の徹底理解から新しい価値を創造する」を読ませていただきました。

※N1分析はマクロミルの商標、または登録商標です。

作品情報
書名:『ビジネスの結果が変わるN1分析 実在する1人の顧客の徹底理解から新しい価値を創造する』
著者:西口 一希
出版社 ‏ : ‎ 日本実業出版社
発売日 ‏ : ‎ 2024/11/22
金額:¥2,200 (税込)

「ビジネスの結果が変わるN1分析」を読んだ感想

こんな人におすすめな本です

✅ マーケティング業務に携わっている
✅ 成果が出ない、事業が成長していない
✅ N1分析について知りたい

N1分析とは?

そもそもN1分析とは、特定の1人の顧客に焦点を当て、その人の行動や思考を深く掘り下げることで、顧客のニーズや課題をより深く理解するための分析手法です。

LTV(顧客生涯価値)が高い顧客を大切にする

実績を見た時に、新規顧客が減少していると「新規顧客獲得できていない、やばい!」と感じますよね。

その結果、新規顧客を獲得するために、割引の施策などを実施することも多いと思います。割引施策をすると、その時には短期的に売り上げを向上させることはできますが、その時しか購入しない顧客ばかりが増えてしまいます。

しかし、中長期的な実績を見てみると、売り上げの8割は上位2割のリピーターで構成されていることが多いです。

一度しか買わないその場限りの新規顧客を増やすより、中長期的にリピートしてくれるLTVが高い顧客を大切にした方が、結果的に売り上げが見込めるということです。

そのため、新規顧客の数ばかり見ているとかなり危険ということになります。

自信の業務を思いなおすと、ハッとしました。やはり新規顧客の割合がだんだん減っていくのを見ると、認知獲得のためにコストをかけてしまいます。リピーターを重要視し、そこを伸ばすような考えが欠けていることに気づかされました。

リピーターの特徴を見極める

リピーターの人を大切にするには、新規顧客とどのような違いや特徴があるのかを見極める必要があります。

リピーターと同じ特徴を持つ顧客であれば、同じようにリピーターとなる可能性があるからです。そのような安定した顧客が増えることで、事業を成長させることができるということです。

たとえば、リピーターは中年の方が多いのにも関わらず、若い顧客を増やそうとしてしまうと、中長期的には損失になるということになります。

獲得できていない顧客層を獲得しようと、奮闘してしまうこともよくあります。
例えば、若年層を獲得するために、InstagramやTikTokに手を出してみたり、インフルエンサーを活用してみたり。

有名企業もN1分析で成長

「N1分析で、一人に焦点にあててしまうとニッチすぎるのでは?」

こう思われる方は多いと思います。わたしも最初はそう思っていました。

しかし、著者によると、一人サービスに価値を感じている人がいれば、その後ろには必ず共感する人がいるということです。なので、その共感する人を探し、どんどんスケールを大きくしていくことで、事業も成長させることができます。

今では世界的大企業の「Apple」も、N1分析で成長した会社の一つだそうです。

また、本の中ではN1分析での事業成長事例として、「アサヒビール」「パナソニック コネクト」「アックスヤマザキ」「Nオーガニック」の4社の方に、インタビュー形式でお話を聞くパートがあります。どれもとても興味深く、面白いのでぜひ本書を読んでみてください。

どこも、ある一人のニッチから、事業成長を成功させているのです。

「N1分析」の方法

N1分析では、まずは継続購入しているロイヤル顧客20人程度にお話を聞くべきだと著者は言っています。

1度しか購入していない顧客や、手あたり次第に聞くのはNGです。

聞く内容としては下記が例となります。

最初の購入きっかけは何か?
どうして継続して購入しているのか?
いつ使っているのか?
どこで使っているのか?
どんな使い方をしているのか?
ほかの製品と比べて良いと思う点は?

このような質問をして、1回しか購入しない顧客との差や、特徴を発見します。

そして、この特徴を持つ顧客はどこにいるか?どうすればリーチすることができるかを考え、事業の成長につなげていきます。

N1分析にはトップの理解が必要

また、先述した通り、「一人に焦点を当てて大丈夫なのか?」という意見もあるため、N1分析にはトップ層の理解の重要性が語られています。

担当者レベルがN1分析を行うと、視野が自分の担当範囲になってしまい、広い視野での質問が難しいため、トップ層の方が行うべきだと述べられています。

私が勤める企業では、トップ層が「すべての顧客層を獲得したい!」という思考を持っており、ターゲティングすらあまりしていないため、なかなか取り入れるのは難しそうだと感じてしまいました…

最後に

顧客の視点で物事を考えることの重要性を実感しました。

また、西口さんの以前の著書「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」を読んだことがありますが、かなり難しい内容でした。

しかし今回の『ビジネスの結果が変わるN1分析』は、理解しやすく納得の一冊でした。N1分析にかなり興味が湧き、自分ができる範囲で活用していきたいと感じました。

とても参考になる一冊なので、マーケターは必ず読むことをおすすめします!

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